生物が進化して生物による光合成が始まった。光合成は光エネルギーを使って二酸化炭素と水から有機物を合成する反応であるが、副産物として酸素分子を生成する。光合成で作られた酸素はそれまで地表には存在しなかった物質で、酸化剤として当時の海洋環境を一変させ縞状鉄鉱床を生成した。また当時の一般的な生物にとって酸素は細胞の構成物質を破壊する有毒物質である。徐々に増えてゆく酸素に対して、従来タイプの真正細菌や古細菌類は酸素の少ない場所に生息地を移すか、酸素への適応を迫られた。海中の酸素が徐々に増えてゆくこの時期に、酸素の存在する環境に適応した真核生物が生まれた。
最初の光合成の証拠として西オーストラリアの27億年前の地層から発見されたストロマトライトの化石がある
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ストロマトライトは右写真のように現在も特定の海岸などでも見られるが、光合成を行うシアノバクテリア(真正細菌)のコロニーが層状に発達してできた構造。シアノバクテリアの光合成は水中に光が十分届く浅瀬で行われるが、それによって発生した酸素分子は海水に溶解して大洋中に拡散する。酸素分子は強力な酸化剤なので、海中に溶解している Fe2+ を酸化して(電子を奪って) Fe3+ に変える。Fe3+ は水に対する溶解性に乏しいため(水酸化鉄参照)水酸化第二鉄Fe(OH)3として海水から析出して沈殿した。水酸化第二鉄が脱水すると赤鉄鉱Fe2O3となる。ストロマトライトは海岸に分布しているので、鉄イオンの酸化は浅海から徐々に進んでいったと考えられる。縞状鉄鉱床の産出状況からも、陸地から遠くない大陸棚や大陸斜面の広い範囲に沈殿したと推定されている。